2010年10月12日

我思う、故に我在り

過去の地球上での大量絶滅の原因は、隕石の衝突によるもの、というのは一般的にも理解されていることだ。しかしながら、最近、その原因が別にもあったのではないか、という研究が論議を呼んでいる。その原因とされているのが、ガンマ線バースト(GRB:Gamma-ray Burst)と呼ばれる現象である。

いかにも難解そうであるが、事実、GRBの研究は最近の天体物理学でも、超弦理論、M理論に負けず劣らず、はっきりとしない問題である。そもそもガンマ線とは何か。これ自体を理解することも相当難しい話だ。

ここでもアインシュタインが登場するわけだが、アインシュタインの特殊相対性理論で明確に示した重要な証明がある。それは宇宙空間に満たされた”エーテル”と呼ばれる光を伝播する媒体の否定である。エーテルは、「天動説」と並ぶ、間違っていた仮説の代表格かもしれない。なぜそのような仮説が出てきたのか。それは、光とは何かという、意外に難しい問題の説明のために考えられた。

エーテルの概念は、古くから存在していたらしいが、真剣に理論化するきっかけを作ったのは、17世紀のフランスの哲学者、ルネ・デカルト(写真:1596−1650年)である。200px-Frans_Hals_-_Portret_van_René_Descartes.jpg「我思う、故に我在り」という哲学史上、最も有名な命題の発案者であるデカルトはあらゆる物質の隙間を埋める「微細な物質」を仮定し、それが光を伝播させると考えた。思いついたきっかけは、ぶどうの樽につまったぶどう酒のようなもの、ということだそうだ。

ぶどうではなく、りんごが落ちるのを見て万有引力を発見したニュートン(1642−1727年)もエーテルの存在を仮定した。ニュートンは光が粒子であると考えたが、粒子の性質では、光の屈折や回折を説明できない。そのため、光よりも速い振動を伝える媒質を「エーテル媒体:Aethereal Medium」と名付け、光の屈折の説明を試みた。

ちなみに、エーテルの語源はギリシャ語の「燃やす」「輝く」などの意味であり、ラテン語から英語になり、英語ではaetherまたはetherと綴られる。コンピュータのイーサーネット(Ethernet)のイーサーと同義である。

(この項、続く)

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posted by 火星ちゃん at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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