2010年11月01日

重力は異次元から作用する弱い力

米タイム誌が2007年に選んだ「世界で最も影響力のある100人」の一人が、アメリカの理論物理学者、リサ・ランドール博士(写真)である。現在、ハーバード大学、プリンストン大学、マサチューセッツ工科大学の各大学の教授であり、終身在職権まで獲得している。女性では極めて異例であり、学会における信用度は相当なものだ。重力-リサ・ランドール-異次元.jpg

特に得意とする研究分野は「異次元」。我々の住む3次元空間+時間の4次元を超えた5次元以上のこと。異次元は、超ひも理論やM理論で、その存在が確実視されており、ランドール教授はそれを実験でも確かめようとしている。やり方は、加速器で素粒子(の一つである陽子)を衝突させ、飛び散ったときに消えてしまうとすれば、それは異次元に消えたという証明になるということだそうだ。

量子力学の世界では、素粒子が、突然、姿を消したり、現れたりする現象が知られている。実に奇妙な現象であり、長い間、研究者の頭を悩ませてきた。彼女は、それを理論的にも証明したとして、一躍名をはせた。ランドール教授が有名となったもう一つの理由は、彼女が、一般的にもわかりやすい説明を得意としている、ということもある。

異次元というキーワードは決して目新しいわけではないが、現実には見えないわけで、あったとしても、それは微細な空間であると考えられていた。しかし、彼女の理論はもっと大胆で、異次元空間は無限の広がりを持ち、我々の宇宙と同じ巨大なものである、とした。

つまり、我々の存在する宇宙空間が、異次元の宇宙と隣接しており、消滅したり、現れたりする素粒子は、別の宇宙空間から行き来しているとすることで説明できると言う。

重力の正体は、物体(りんご)と地球の間に働く万有引力である、という発見をしたのはニュートンであるが、この重力がいろいろな意味で謎だった。なぜ重力だけが、とても弱い力なのか?「弱い力」と言われてもピンとこない人も多いかもしれないが、例えば、こういうことである。

人がジャンプすると、重力に逆らって、飛ぶことができる。人は、宇宙空間の中の微細な生物。その”弱い”はずの人でさえ、重力よりも強い力を発揮できる。何を当たり前なことを、わざわざ難しく説明するのか、と思うかもしれないが、重力とは、かくも簡単に逆らうことができるということである。だから、弱い力、ということになる。

ということで、この弱い力が、実は次元を超えて作用している、というのが、新しい異次元的な考え方である。見えない空間(異次元)から作用してくるのが重力、という訳である。そう言われてみると、なるほど、重力は弱いのかも知れないと思えてくるから不思議だ。

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異次元は存在する (NHK未来への提言)
リサ・ランドール著
posted by 火星ちゃん at 16:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この人の著書みました。
Posted by xenon at 2010年12月29日 18:34
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