2011年01月07日

ビッグバンはどうして起きたか−インフレーション

宇宙の始まりはビッグバンだった、という話は結構一般的になっている。ビッグバンが本当だったとして、それでは、ビッグバンはどのように起きたのか。ビッグバンの前はどうなっていたのか。この疑問に答える説明はまだまだ一般的ではない。CMB_Timeline300_jp.png

その答えが「インフレーション」あるいは「インフレーション」宇宙論と呼ばれるものである。

むずかしい理論抜きで説明して見よう。

宇宙はどうして大きくなったのか。実は、とてつもなく小さいところから現在のような大きな姿になったと推測されている。ところが、その大きくなるまでの時間がとても短かった。

どの位、短かったのかというと−−−
宇宙のホントのホントの始まりの起点を時間0とし、そこから数えて、10のマイナス36乗秒から10のマイナス34乗秒の間のあたりで、宇宙が急激に膨張した。

インフレーション的な考え方は以前から指摘されていたが、1978年にコーネル大学(当時。現MIT)のアラン・グース(Alan Harvey Guth, 1947-)も着想した。グースは、1980年代に、宇宙の急激な膨張を、経済学のインフレーションになぞらえ、冗談めかして、インフレーション宇宙論と名付けた。これにより「インフレーション理論」として一般化した。

インフレーション理論が”おもしろい”のは、宇宙の始まりから1秒に満たない微少な時間の間に、量子レベルの細かい次元のミクロな話から、宇宙的な規模までに膨張するマクロな話につながるビッグバンに至るまで、様々なできごとが起こっている点である。

ビッグバン以降、”平穏に”膨張を続ける宇宙は、現在に至るまで”ゆるやかに”137億年の時が流れた。ところが、宇宙の始まりから1秒に満たない時間の間に、とてつもなく複雑で不可思議なできごとが目白押しに起こっていたらしいのである。このようにインフレーション的に起きた膨大なできごとを検証しようとしているのが現代宇宙物理学の現状でもある。

インフレーション宇宙論は今でもホットな理論的研究や観測が継続しており、有望な理論ではあるが、それでも完全に解明されているわけではない。宇宙の始まりから、たった1秒に満たない間に何が起きたのか。実ははっきりしていないところも多いのである。たからインフレーション理論が”おもしろい”とも言えるのである。


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posted by 火星ちゃん at 15:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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