2010年09月01日

人類の誕生の不思議

先のブルーノの説は突出していた。たいした道具もない時代に、宇宙が無限に拡がること、地球や太陽が特別ではないこと、他にも地球と似た星が存在すること、などを考察したこと自体驚愕だ。

現在では、多くの物理学者も、人類や地球が特別でないと考えている。地球外、太陽系外の知的生命体については、きっとそれで良いだろう。しかしながら、人類はどのように誕生したか、という議論に決着がついているとは思えない。本当に哺乳類から進化のか。そうではないのか。そこが問題だ。

哺乳類が繁栄し始めたのは、現在からさかのぼっても、恐竜が絶滅した6500万年前以降である。恐竜時代は、約2億年続いた。その時代にも哺乳類はいたのだが、今日ほどの繁栄はなかった。これは不思議なことだ。恐竜の時代の2億年の間、哺乳類は何をしていたのか。もし恐竜が絶滅しなければ、哺乳類の時代は来なかったのだろうか。あるいは、恐竜が進化して、今の人類に変わる、恐竜ベースの知的生命体が誕生したのだろうか。

どうもそういうことではないのではないか。人類は、誕生すべくして、誕生したのではないか。6500万年前から現在までの間で、何かが起きたと考えたい。恐竜の絶滅とは関係ない。つまり、地球はもともと生命にとって快適な環境にあり、三葉虫が繁栄した今から5億年前あたりからは、いつでも人類が生存できる環境にあった。なぜ、25万年前になるまで、ホモ・サピエンス(人類)は誕生しなかったのか。その方が不思議だ。

一つの可能性は、やはり、誰かが、”たまたま”今から25万年前にホモ・サピエンスを誕生させたからである。もっと前でもよかったが、それ以前のタイミングではなかったというだけだ。その誰か、について、今まで、色々考えてきたわけだが、太陽系外からの宇宙人の可能性は低い。様々な困難があるし、もし、そうなら、今でも宇宙人があふれていなければならない。

したがって、太陽系内の誰か、という可能性を考える必要が出てくる。だから、古代火星文明の話が出てきた。問題は、残念ではあるが、この件についての何の証拠も見つかっていないことだ。250px-Wernher_von_Braun.jpg

NASAやロシアが有人火星探査を早くから計画していた理由もうなずける。火星を調べることが地球および人類の誕生の鍵となることは間違いないからだ。

第2次世界大戦のV2ロケットの開発を主導したフォン・ブラウン(1921年−1977年。写真)は、戦後、米国へ亡命し、主導的な立場で米国の宇宙開発に携わった。アポロ計画が成功し、次の計画について、有人火星探査計画を具体的に立案したのもフォン・ブラウンだ。しかしながら、その計画が実現することはなかったのである。
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2010年08月31日

それでも地球は特別なのか

ドミニコ会の修道士でもあった、イタリアの哲学者ジョルダーノ・ブルーノ(1548年−1600年)は、7年の獄中生活のあと、火あぶりの刑に処せられた。ブルーノの著作は、禁署目録に加えられたが、イタリア以外では出版されていたため、今日でもその著作を目にすることができる。
200px-Brunostatue.jpg
それほどの問題となったブルーノの説とはどのようなものだったのだろうか。

ブルーノは地球は特別な存在ではないと唱えた。そればかりか、宇宙は無限であり、地球や太陽のような存在は無数にある。したがって、人類以外にも宇宙には知的生命体が存在する可能性すら示唆した。正に驚愕の内容である。

ブルーノはガリレオ以前の哲学者であり、コペルニクスの説をさらに超えた、当時としては、あまりに刺激的な内容であり、異端者として殉教せざるを得なかった。しかしながら、その後、20世紀になり、カトリック教会の負の遺産の清算を訴えたヨハネ・パウロ2世のときに、裁判過程が再検証され、名誉が回復された。(写真はイタリア、カンポ・デ・フィオーリ広場のブルーノの銅像)

もともと、地動説については、ニコラス・コペルニクス(1473年−1543年)が有名だが、コペルニクス自身は、その主著である「天体の回転について」の出版を見ることなく、死期を迎えたと言われている。

宇宙観の議論は古くからある。古代ギリシャ時代の哲学者、エウドクソス(紀元前5世紀)が考案し、アリストテレス(紀元前4世紀))やその師プラトンらによって、論じられてきた同心天球仮説や、紀元2世紀のプトレマイオスにより体系付けられた天動説などが主なものだ。

同心天球仮説は、簡単に言うと、世界の中心は地球であり、その周りを月や太陽やその他の惑星が同心円状の階層構造に並んで回転しているというもの。その後もエクパントス、アポロニウス、ヒッパルコスなどが地球中心の説を唱えたが、それらを体系化したのがプトレマイオスで、一般に天動説と呼ばれる元になった。

また、地球が中心にないという説も古くからあり、紀元前5世紀のピロラオスは、見えない炎の周りを、地球や太陽やその他の星々が回っているという説を唱えた。見方によっては、銀河系を想像させる内容で驚く。アリスタルコスは太陽が宇宙の中心であり、その周りを地球が公転しているという説を唱えた。

コペルニクスは、天動説の対比となる地動説を唱えたのだが、厳密には、太陽が宇宙の中心だとする太陽中心説である。いずれにせよ、天文学上、極めて重要な転機となったため、今でも「コペルニクス的転回」という用語が使われたりもしている。

地動説ではガリレオ・ガリレイ(1564年−1642年)の「それでも地球は動く」が有名だ。ガリレオはコペルニクスの業績を「太陽中心説を復活させた」と評価した。

ガリレオは当時、天動説の根拠の一つ、「もし地球が動くなら、月が取り残される」という理屈を、木星の衛星の発見により、打ち砕いた。また太陽の黒点を観測することにより、太陽が自転していることを示した。これらの発見を論文でまとめたが、すべて地動説に有利な証拠となった。

このような状況に危惧を抱いたローマ教皇庁は1616年、コペルニクスの説を禁じる布告を出した。ガリレオも異端審問所に呼び出され、地動説を唱えないことを宣誓させられた。ガリレオが意に反して宣誓した理由は、過去の裁判で自説を曲げることなく火刑に処せられたブルーノの影響もあった。

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2010年08月29日

古代火星文明

前回までの結論は、現在の人類以前に、別の人類が同じ地球上で文明を築いた形跡がない、というものだった。そうだとすると、現在の人類以外に、この地球のまわりに、別の知的生命体がいる可能性とは何だろうか。

月は避難場所や基地という程度であれば、何とかなりそうではあるが、そこで地球並みの文明を築けるほどの環境にはない。だとすると、可能性はやはり、地球のとなりの惑星で考えてみたくなる。つまり、金星か火星だ。

現在の金星は、90気圧の高圧で、摂氏400度以上の高温の世界だと考えられている。金星の誕生当初は地球と似たような環境だったらしく、初期は生命体が存在していた可能性するある。仮に、その生命体が地球と同じようなペースで進化を遂げたとしても、太陽に近いこともあり、環境が急速に悪化、おそらく知的生命体が誕生するほどの時間的余裕はなかった。つまり、金星人は誕生できなかったし、現在も存在しないだろう。

火星の場合は少し状況が違う。現在の火星の大気は希薄で、大気圧は地球の100分の1以下である。質量は地球の10分の1、表面積は地球の4分の1。つまり地球より一回り小さい。

興味深いのは、過去の火星は今よりも環境が良かった可能性が指摘されている点だ。たとえば地球と同じような大気がある期間維持されていた可能性すらある。今は二酸化炭素の氷、つまりドライアイスが観測されたことはあるが、水は確認されていない。しかしながら、過去には水あるいは海洋が存在していた可能性はあるという。(写真はバイキング・オービター1号が撮影した火星)PIA00407.jpg

だからといって、過去に知的生命体が存在していたかというと、さすがにその証拠はない。もっと正確に言うと、火星の誕生以来、生命が誕生したのかも含め、まったく不明なのである。

ここで、一気におもしろい話にもっていこう。それは、古代火星文明である。荒唐無稽に近い話ではあるが、考えてみるのは楽しい。

火星と地球が誕生し、どちらも同じように生命が誕生し、進化を繰り返しながら、時間が経過した。ここまでは実際にありうる。その後の話は飛躍があるが、いずれにせよ、火星の方で、先に人類のような知的生命体、すなわち火星人が誕生したとする。ところが、火星の環境が徐々に悪化。しかたなく、火星人は別の星や惑星へ移住することを考える。そのときの火星人の人口は不明であるが、移住できた火星人の数が限られていただろう。そして、その時期がいつか、というのは難しいが、いずれにしても、その時点で、地球は生命に満ち溢れていた。
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2010年08月28日

25万年の歴史しかない、今の人類

以前、地球上に知的生命体、つまり今の人類、が誕生するまで40億年の歳月を要したと書いた。しかし、厳密に言うと、別の可能性があることに触れていなかった。

地球が誕生してから、46億年位経っていることはどうも間違いない。そして、最初の生命体、つまり古細菌やバクテリアが誕生したのが、およそ40億年前、それから長い年月を要し、三葉虫やアンモナイトが誕生したのが、4〜5億年前。これもほぼ間違いない。その後、恐竜が誕生したのが、およそ2億年以上前で、絶滅したのが、6500万年前と考えられている(写真は映画「ジュラシックパーク」より)。images.jpg絶滅の理由はユカタン半島で起きた天体衝突。これが有力な説だ。そして、哺乳類自体は2億年以上前から存在が確認されていて、恐竜の絶滅とともに多くの哺乳類も打撃を受けた。

それにしても、人類としてのホモ・サピエンスは25万年程度の歴史しかない。つまり、人類が誕生してから、25万年あれば、現在並みの知性の獲得が可能だということだ。もっと言うと、25万年あれば、人類は宇宙に飛び出すことができる。

ホモ・サピエンスがどうして誕生したかは厳密にはよくわかっていない。進化論に沿って、類人猿から進化したのであろうか。いずれにせよ、6500万年前から今まで、あるいは、チェサピーク湾への天体衝突が起きた3500万年前から今まで、人類は一度しか誕生していないのであろうか。あえて言うと、そこははっきりしていないのではないのか。

もし、25万年以上のさらに前に、実は人類が一度誕生していたとすると、今我々が遭遇したとされる宇宙人の類は、旧地球人である可能性が出てくる。これはあくまで想像の話だが、それにしても、そうだと仮定すると、いろいろおもしろい説明が成り立つ。

しかしながら、この仮説はおそらく正しくない。なぜかというと、6500万年前に絶滅した恐竜の化石がいくつも発見されているにもかかわらず、人類の骨や化石で、25万年以上前のものは、一切発見されていないからである。つまり、地球上には25万年前に登場した人類が、唯一の人類である可能性が高い。
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2010年08月27日

今でも宇宙のすべては説明できない

一般相対性理論は、現在観測されている膨張する宇宙や、ブラックホールの存在など、多くの重要な事柄を説明できるすばらしい理論だ。しかしながら、万能というわけではない。マクロ的な宇宙の現象を説明するには都合がよいが、ビッグバンにまで、さかのぼると、説明しがたい矛盾が出てくる。ビッグバンとその直後の宇宙の状況は、一般相対性理論の範疇を超えており、もっとミクロ的な現象を説明できる理論が必要なのである。

そこで、現在の物理学では、ある状況下では正しく説明が可能ないくつかの理論を組み合わせることにより、ビッグバンから現在に至る宇宙の状況を何とか説明する。言い方は悪いが、うまくつじつまを合わせるために、ミクロの世界では量子論を軸に、マクロな状況では一般相対性理論を中心に、宇宙全体の謎を解き明かそうとしている。

アインシュタインが気に入らなかったのは、複雑な理論でしか、宇宙の説明ができなかったことである。彼は、宇宙とはもっと美しく、わかりやすいものであり、一部の人にしか理解できない難解な数学や、つぎはぎだらけの理屈でしか説明できないような考え方は正しくない、と思っていた。

アインシュタイン流に言うと、宇宙をつかさどる神は、すべてを説明できる一つの理論に基づいて宇宙を創り上げたはずであり、それが見つからないうちは、本当の説明ではない。したがって、正しい解を導き出す万能の「宇宙方程式」のようなものが存在するはずであり、それを解き明かすことこそが重要と考えていた。

以前、触れたが、困難とされている恒星間航行や、時間を制御するタイムマシン的なものは、実はまだ我々が到達できていない理論により、実現する方法があるのかもしれない。今、説明不能だからと言って、実現不可能ということにはならない。現代物理学の限界を超える新しい考え方が証明されるかもしれないのだ。

たとえば、多次元宇宙論は以前からも多く提唱されてきたが、今でも想像可能な考え方である。225px-Stephen_Hawking.StarChild.jpg

我々は、3次元の空間に時間という次元が加わった世界にいる。現在の次元に暮らす人たちには、もう一つの次元が加わった状況を見ることができない。頭では想像できても、実際に観測することが難しい。しかしながら、別の次元の存在を仮定するところから始めるのだ。

最近、ホーキング博士(写真)などは膜宇宙論に注目している。現在の宇宙は、一つの膜(限られた次元)の中の宇宙であり、別の膜では、別の宇宙が存在するというものだ。膜はいくつも存在し、その結果、今は理解不能な事象の多くを説明することができると言う。
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2010年08月25日

アインシュタインの過ちとは

特殊相対性理論(1905年)の特殊とは、加速している場合や重力を含まない特殊な状態を意味する。対して、一般相対性理論(1915 - 1916年)は、それらを含む一般的な状態を説明するための理論だった。特に、一般相対性理論の中の重力場の方程式は、アインシュタイン方程式とも呼ばれ、今日の宇宙論の基礎となっている。225px-Albert_Einstein_Head.jpg

一般相対性理論では、宇宙の膨張、ブラックホールなどの存在が示唆されていたが、アインシュタイン(写真)自身は、宇宙は定常的なもの、つまり静止宇宙モデルを信じていた。それまでの方程式では、重力により、宇宙が収縮する可能性があったため、重力とは逆の斥力(反重力)の存在を提唱、宇宙項と呼ばれる方程式を追加(1917年)した。重力と反重力で釣り合いを取ることにより静止宇宙モデルを維持したとされている。

しかしながら、一般相対性理論のアインシュタイン方程式については、その後、様々な研究者が独立して解を求めた結果、宇宙の膨張について、フリードマン・ロバートソン・モデルが提唱(1922年)され、さらにジョルジュ・シュメートルが膨張のはじまりの存在(後にビッグバンと呼ばれる)を理論的に示した(1927年)。これらの理論を裏づけるように、エドウィン・ハッブルが、遠方の銀河の観測により、宇宙が膨張していることを示し、理論の正しさを証明した(1929年)。

ハッブルの結果を受け、静止宇宙モデルを信奉するアインシュタインは、「人生最大の過ちは宇宙項にある」と語り、みずから導き出した宇宙項を消去した(1931年)と伝えられている。
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2010年08月24日

地球以外で生命体が最初に発見される可能性

地球では、その誕生から5億年程度で、生命体が生まれた。その後、40億年の間に、様々な生命の誕生と絶滅が繰り返された。しかし、総じて、生命にとっては、豊かな環境の星だったと言えるだろう。

それでは、地球以外の生命体は一体、どこで発見される可能性が高いだろう。注目されているのは、月でもなく、火星でもなく、実は、木星の衛星エウロパなのだ。エウロパはガリレオ衛星の一つであり、双眼鏡でも確認できる。

エウロパは、太陽から離れていることもあり、総じて温度は低い。そして、その表面は厚さ3kmほどの氷で覆われている。その200px-EuropaInterior1.jpg氷には至るところに亀裂が入っており、それは、巨大な木星からの潮汐力の影響である。潮汐力におり、氷の引っ張りと縮みの繰り返しにより亀裂が入る。ところが、亀裂には溶けて再び凍ったような形状が確認された。どうも、内部で溶けた水が亀裂から染み出し、それがまた凍っているらしい。

ということは、氷の下に水(海洋)が存在する可能性がある。エウロパの中心部はマントル状の高温になっているおり、それと、潮汐力による氷の摩擦による熱で、氷が解け、かなりの深さの海洋が氷の下に存在していると推測されている。(写真は、エウロパの地殻構造の想像図)

光の届かない海洋に生物は生まれるのかという問題については、地球の深海でも生命体が発見されていることから、その可能性はあるとされている。

探査機により、エウロパの氷の下の水の標本を採取できれば、生命体が存在するかどうかを確認できるはずである。したがって、エウロパの探査は、最有力事項の一つとされているが、現時点で残念ながら、具体的な計画のメドは立っていない。
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2010年08月23日

知的生命体まで40億年

今まで、「宇宙人はどこにいるのか」という問題を考えてきた。しかし、いるはずの宇宙人が身近なところでは見かけない。どうしてだろうか。

恒星間航行が難しいからではないか、とは以前指摘したが、もう一つ大きな問題があった。宇宙空間に飛び出すための知性を備えた知的生命体の存在が必要だということだ。宇宙には、生命が至る所に満ち溢れていそうなのは間違いなさそうだが、その中で、いわゆる知的生命体にまで進化した生物がどのくらいいるのかはわかっていない。実は、人間並みに進化するのも並み大抵ではなさそうだということがわかってきた。

たとえば、地球を例に考えてみよう。地球は約46億年前に形成されたと考えられている。しばらく高熱の火球のような存在だった200px-Halobacteria.jpg地球が1億年位経って、だんだん冷えてきて、40億年位前になると、海洋が生まれたと言われている。そして、その頃、原始的な生命が誕生したようだ。(写真は古細菌と呼ばれるものの一つ)それからいわゆるバクテリアが発生し、数億年かけて光合成ができるバクテリア、藍藻(シアノバクテリア)が誕生する。最古のバクテリアの化石は35億年前のものとされ、20億年前のシアノバクテリアの化石は大量に見つかっている。いずれもサイズは顕微鏡的なもので、それから多細胞生物にまで発展するのに、約10億年の歳月を必要とした。有名な三葉虫やアンモナイトが登場するのは今から約5億年前から4億年前である。つまり、生命が誕生してから、原始的な生物が誕生するのに、30億年程度の歳月を必要とした。

これだけの年月の間に、地球上は、急激な氷河期や温暖期を繰り返し、多くの生物が大量に絶滅している。つまり、地球は静かな星ではなく、むしろ極めて過酷な環境の星だと言わざるを得ない。

地球における、生物の大量絶滅の仕組みは、今まではっきりしなかったが、最近、有力となっているのが、天体衝突説である。天体とは主に彗星や小惑星のことであり、これがどの位の頻度で起きたのか、衝突と大量絶滅の相関関係があるのかどうか、についての研究が進んできた。そのきっかけの一つがアポロ計画の成果だった。

アポロ14号によって持ち帰った月の岩石や塵の中に含まれるガラス状の物質が、いつ溶解して固まったのかを調べた研究により、月への天体衝突の規模や年代がわかってきた(サイエンス誌の論文 by Richard A.Muller、リチャード・ミューラー・カリフォルニア大学バークレー校教授)。月への衝突が頻繁にあれば、地球への衝突も頻繁にあったと考えられる。その地球への天体衝突と、地球の生物の大量絶滅には因果関係が認められるらしい。

最も有名なのは、6500万年前にメキシコ、ユカタン半島に衝突した天体で直径170kmに及ぶクレーターが現在も残っている。この衝突で、恐竜が絶滅したと言われている。

1999年に発表された米国バージニア州チェサピーク湾で発見された直径85kmのクレーターは3600万年前の衝突した天体によるものだ。この衝突により、ほとんどの地球上の生物が絶滅したとされている。

これらの研究により、現在、地球上には約170のクレーターが確認されており、今後研究が進めば、おそらく5000個近くのクレーターが観測されるはずだ、というのが最近の研究結果だ。驚くのは、これら5000個のクレーターが今から、約4億年以内の天体衝突により生成されたらしいということだ。単純に計算しても、8万年に一度という頻度であり、そのたびに、多くの生命が失われてきた。このような過酷な環境を乗り越えて、現在の地球人はついに月面までたどり着いたということだ。

つまり、地球を例にとると、原始的な生命が誕生してから、知的生命体が誕生するのに、40億年程度の年月を必要とした。宇宙が誕生してからの137億年しか経っていないことを考えると、宇宙に宇宙人が満ち溢れているに違いない、という直感は正しくないかもしれない。
posted by 火星ちゃん at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 生命体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月22日

それでも宇宙人がいるとしたら

一部では突飛な考えと思われがちな、地球人に関わる宇宙人の存在について考えてきたが、

- 明らかなねつ造と思われる事象
- 証言、写真、映像に明らかに疑念があるもの
- 現在の物理学の範疇では説明のつかないもの

などは排除してきたつもりだ。

その結果、様々な宇宙人が、頻繁に地球を訪れる状況にはなっていない、というのが今までのまとめだ。そして、もし仮に宇宙人がいるとすれば、今のところ可能性が高いのは、どうも月の裏側が怪しい。月の誕生は46億年前頃とされていることから、地球人と、この宇宙人の関係はそれ以降ということになりそうだ。宇宙人との関係がどの程度かという問題だが、現時点で、急激に関係が変化する可能性は低く、最近のような”穏やかな”関係が続きそうだ。

ただし、古い時期の地球人との関わりはまったく不明であり、関係があったとすれば、25万年前頃から生きていたとされるホモ・サピエンスとして分類される新人の頃からであろう。その誕生に関わったかどうかという問題と、その後、20万年の間になんらかの手助けをしたのかという問題。これらについての関係を示唆するものには、神と神話などの記述や古代の建造物など、いくつかあるが、現時点で、はっきり証拠と言えるものはない。

しかし、もう一つ重要な問題がある。この宇宙人はいったいどこから来たのかという問題だ。考えられる選択肢は、以下のようなものだ。

- 太陽系以外の別の天体
- 太陽系内の地球以外の天体
- 現在の地球人以前に誕生した地球人

それぞれについて別途考えてみたい。
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2010年08月20日

恒星間航行の難しさ

フェルミの指摘ではないが、宇宙人が地球上にあふれていない大きな理由はなんだろう。一つは、恒星間航行が予想以上に問題だからではないのか。事実、現時点で、地球人は太陽系の外はおろか、月以外の場所に行ったことすらない。

問題は、光速の壁である。相対性理論によると、単純に加速を続けても、光速に達することも、光速を超えることもできない。光速に近い速度で普通に航行できないとなると、別の恒星に達するまでの時間が長すぎる。

ちなみに、今までの宇宙船あるいは探査機の最高速度は、ヘリオス2号(Helios II or Helios-B:西ドイツが製造した太陽探査機、1976年米国が打上げた)が太陽に向かうときに達成した、時速252,800km(秒速70.2km)だと言われている。真空中における光速は秒速約30万kmであるから、ヘリオスの速度は、光速の4200分の1程度ということになる。このスピードでは、1光年先に到達するのに4200年以上かかってしまう。もっとも近い恒星、ケンタウルス座アルファまで4.37光年とすると、1万8000年以上かかるという計算になるのだ。理論上は速度をもっと上げることもできるが、それにしても、”低速”の域を脱することはなかなか難しいだろう。

そこで、準光速、超高速を達成するための特殊な航行方式が多く提案されてきた。images.jpgSFの世界ではおなじみのワープ航法(写真はテレビドラマ:スタートレックのUSSエンタープライズ号)は、特にポピュラーな用語であるが、方式について統一されているわけではない。特に、超光速の理論は、現在の物理学の範疇を超えており、現時点では、様々な超高速の理屈自体、すべてフィクションであると言っても過言ではない。

恒星間航行技術を確立した宇宙人の数は多いのだろうか。いくら、宇宙人が知的であると言っても、この広い宇宙で、銀河系の中のちっぽけな恒星の一つである太陽。さらにちっぽけな、惑星の一つである地球にまで到達するのは容易ではないかもしれない。
posted by 火星ちゃん at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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